Archive for the ‘日本語’ Category

バスクの四季

Monday, July 14th, 2008

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冬も夏も温暖で季節が日本ほどはっきりしていないバスク。春とはいえ羽織るものが欠かせない5月。6月に真夏を思わせる気温になるかと思えば、25度を超えない日が続く夏。もちろん海岸部と内陸部では大きな違いがありますが、35度を超える夏の日もあれば氷点下5度以上の冬の日もあります。下のグラフはGoiHataがあるArrasateの2006年の平均気温です。海辺ほど温暖ではないもののアラバ県ほど内陸でもないバスクの平均的な気温と言えるでしょう。
もともとバスク語には明らかな春夏秋冬を表す言葉がありません。直訳すれば新しい夏(udaberria)または初夏(udalehena)、夏(uda)、夏の終わり(udazkena)、そして冬(negua)というのがそれぞれの四季を表すことばです。基本的には夏(UDA)と冬(NEGUA)。グラフで見れば四季の変化が見られますが、これはあくまでも平均。昔のバスク人は雨や北風の影響でさまざまに変化する春と秋を違う表現で表したのですね。
Temperatura 2006
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夏休みの計画

Wednesday, May 14th, 2008

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5月は夏休みをどう過ごすかを考える月のようです。最近のラジオのコマーシャルは旅行会社の宣伝が休みなく続いています。また観光フェアも開かれるとあって「今年の夏はどこへ行く?」というのがすでに話題の一つになっています。今年のコマーシャルの特徴は何といってもユーロ高を反映したアメリカ合衆国への旅行案内。旅行するのも買い物をするのも今までにない安さというのがその宣伝の趣旨です。
その他、大型テレビが当たる、今予約すれば7%引きなど消費者の気持ちをくすぐる魅力的なキャッチフレーズが何度も繰り返されます。こうなると最後の最後まで、なかなか旅行の準備をしない(ずるずると延ばしてしまう)、しかししっかり者のバスクの人々は、早めに考慮し始めざるを得ません。
もちろんしっかり者の若い人たちは旅行会社よりもインターネットを使って計画を立て、すでに手を打っている人も少なくないとか。こうなると思うように休みの計画が立てられないために最後の最後まで手を打てないのは、通訳・翻訳者だけなのかも…?
Pubulicidad
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音を文字で表す

Wednesday, April 23rd, 2008

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欧州人の名前を日本語に翻訳するという作業は実際には音訳になり、語順も外国語の順番が変わることはありません。日本語には外国の言葉を記す便利なカタカナという文字があるので、この作業は簡単です。しかしながらこれが中国語への翻訳となると、一筋縄ではいかないようです。
名前はローマ字のままで漢字に置き換えることはしないというのが基本だそうです。ところが名刺などに自分の名前を記す際に、漢字を使って欲しいという希望者が多く、翻訳者はなるべく原音に近くてイメージが良い漢字を探すのに苦労することになります。これはカタカナ表記でも同じですが、もともと共通の音を持たない二つの言語を他方の文字を使って音で表すというのには限界があります。バスク語にはスペイン語にない“ツァ、ツィ、ツ、ツェ、ツォ”の音があり、それぞれ“tza, tzi, tzu, tze, tzo”の文字で表されます。現代日本語の書きことばをローマ字で表記する体系を国際的に確立したISO3062に準拠すれば日本語の“つ”は、“tsu”で、例えば津波は“tsunami”。“tsu”はバスク人にとって日本語にすれば“チュ”に近い音なので、どうしても発音すると“チュナミ”になってしまいます。一時期ニュースで頻繁に“チュナミ”と発音されていた時には、仕方がないとはいえ“tzunami”と表記されていれば、バスク人ならちゃんと“ツナミ”発音できるのに…と音を同じ文字の物差しで表せない文字の限界を感じました。ただしマドリード発の日本語新聞がバスク警察Ertzaintzaをエルチャンチャと書くのは限界ではありませんね。
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音を文字で表す。その2

Wednesday, April 23rd, 2008

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時々スペインの地名が“ヴ”の文字で表されているのを見かけることがあります。例えばÁvila“アヴィラ”、Vitoria“ヴィトリア”などです。外国語の地名や人名を文字で表すのに、なるべく原音に近い文字で表す、あるいはオリジナルの綴り(つづり)に近い文字で表すという二つの方法があります。例に挙げた二つの地名はオリジナルの綴りに基づいた表記と言えます。なぜならスペイン語には“ヴ”の音がないからです。
国語審議会をもつ文化庁では、“ヴ”を含めた外来語の表記に使用できる文字を示していますが、日本語化の程度や慣習などを基準にはするものの、特別な音の書き表しについては取り決めをしないで自由としています。一方、日本新聞協会新聞用語懇談会は、情報の内容が読者に正確に伝わることを目的にしているので、現地の呼称に基づくカタカナ書きの原則とともに慣用が固定しているものも認めています。そしてVの表記に“ヴ”の音を認めていません。
たくさんの言語を知っている人を別にすれば多くの人はカタカナがその語の音に近いものだと思っていますが、場合によっては音ではなくて、綴りに近いこともあるのです。そしてその区別は一般に区別できません。本当に音を文字で表すのは簡単ではありませんね。
言語に詳しい物理学研究者の鳥居さんのホームページには、日本語の名前をアルファベットでどう綴るか、外国語の地名を違う外国語で綴るとどうなるかなど、おもしろい話題が載っています。
http://nucl.phys.s.u-tokyo.ac.jp/torii/language/myhome.html
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セマナサンタ(聖週間)

Monday, March 17th, 2008

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昨日16日は、復活祭の1週間前の日曜日、枝の主日(受難の主日)でした。2008年の聖週間が始まりました。イエス・キリストがロバに乗って、エルサレムに入城したときを記念する日です。その時群衆がナツメヤシの枝を手に持って迎えたことから、この祝日では、ナツメヤシやシュロなどヤシ科の植物の枝が祝別(カトリック教会で、神への奉仕にあてるために人または物を区別して聖とすること)されます。復活祭の行事が盛大に行われ有名なのはセビリアなどスペイン南部ですが、ビルバオでも昨日プロセシオン(行列)が行われました。宗教的な行事は大事にされ、続けられてはいますが、春の連休として旅行に出かける人たちも多く、テレビやラジオなどマスコミは観光ルートを紹介や観光地の宿泊状況を伝えています。今年は週末との組み合わせから長い人で10日から短くても4日連休になるためにその傾向が一層強いようです。
Begoña
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医療用語の手引き

Monday, March 10th, 2008

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国立国語研究所が医療用語をわかりやすく説明する手引きを作成するというニュースがありました。不安を感じながら治療を受けている人が多いことがわかったため、国語研究所は初めて特定の分野の専門用語集を作ることにしたそうです。具体的には、一般的には病後の経過や病気のたどる経過についての医学的な見通しを指す言葉ですが、がん診療の際には「余命」の意味で使うことが多い「予後」をはじめ、「悪性腫瘍」、「化学療法」、「病理」、「陰性」、「合併症」など。最終的には50語から100語になる見通しで、この秋までに中間報告がまとめられ公表されます。緊張感が高い病院では、なかなか「どういう意味ですか」と聞けないまま不安を感じる人が多く、また勘違いするケースも少なくないと言います。病院で仕事をしている人たちには、違和感がない通常の言葉も、患者からすれば専門用語。どの分野でも専門用語は一般人には難しいものですが、自分の命、病気に関わるものであれば、知らずにぬか喜びしたり、意味もなく落ち込んだりすることのないよう知っておきたいもの。わからない言葉があれば、その場で聞くのが一番ですが、医者や看護の人が分かりやすい言葉を使ってくれるなら、聞くことができない人も、わからないまま過ごす不安をなくすことができます。この用語集は、病院側だけでなく患者側にも公開されるということですから、一度まちがって理解していないかどうかを確かめてみたいと思います。

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お世話になっております

Monday, March 3rd, 2008

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先日電話でこれまで一度も話したことのない相手からいきなり「お世話になっております」と言われ、仕方がないので「こちらこそ」と返事をしました。これまでにも初めて会った人に「いつもお世話になっています」と言われ、何と返事をしていいものか戸惑ったことがあります。
読売新聞新日本語取材班の新日本語の現場第3集(中公新書ラクレ183ページ)によれば、通信メディアを社会心理学的に研究している東洋大学教授中村功さんが「厳密に言えば変でしょう。けれども誰も取り立てておかしいと感じない。文化として定着しているからです」こう説明しています。日本文化の流れに沿っていない人だけが変に感じるのでしょうか。言葉は時代とともに変わるのは紛れもない事実です。また、ある特定の世界で使われている言葉が普通の社会や生活で使用されるのも現在の特徴です。しかしこの場合「初めまして」という最も適切な言葉はどこへ行ったのでしょう。はじめて日本語を学ぶ人は、まず「初めまして。私はXXXです。どうぞよろしく」という言葉を習います。これは日本語でもコミュニケーションの基本です。場面を考えず、一つの言葉で何でも済ませるのは語彙を限定してしまうことになります。ふさわしい場面にふさわしい言葉を使うのは、社会人の見識の一つではないでしょうか。

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ツヒノスミカ

Monday, February 25th, 2008

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2月15日からナバラ州パンプローナで開かれていたFestival Internacional de Cine Documental de Navarra PUNTO DE VISTA ナバラ国際ドキュメンタリー映画祭が23日に終了し、「ツヒノスミカ」の山本起也監督が最優秀監督賞に選ばれました。ストーリーの概略は、10数年前に夫を亡くし、ずっとひとりで住んでいたおばあちゃんの家が息子と同居するために立て替えられることになり、家族は家中に山積みになったガラクタを片付け始めます。他人から見ればガラクタと思えるものは、実は一つ一つがその家に流れていた時間、歴史の姿。ひとつの物を捨てるたびにその家で刻まれてきた時間が消えていくというものです。どこの家にも古くて価値のないように見えるものが、どうしても捨てられないものがあり、その物が家に来た理由、共に過ごした時間、その時代を家族に思い浮かばせ、捨てることをためらわせます。家の立替という大きな出来事がない時でも、それまで引き出しや箪笥(たんす)の陰に隠れていたものが不意に現れたとき、私たちは、瞬時にその時を思い出し、また奥深くにしまいたい気持ちを抑えられなくなるのは、その物がもっている時をいとおしく思い、その時を失いたくないからに他(ほか)なりません。
ちょうど片付けるというテーマの記事を一つ目にしました。物を捨てるには捨てる物の値段のランクを下に置くほど捨てられるという意見です。確かにそれにも一理あります。「もったいない」という気持ちも物を捨てられない理由の一つですね。でもそれでは映画にするのは難しいかもしれません。

Cine documental de Navarra

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Tiponambo キクイモ

Tuesday, February 12th, 2008

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アラサテ-モンドラゴンの市場には毎週金曜日、近隣の農家の人たちが野菜や卵、自家製のパンなどを売りにきます。先日有機栽培の野菜の中に写真のような見慣れないものを見つけました。スペイン語では Tiponambo (ティポナンボ)食べ方は千切りに、してサラダにして食べるのが一般的だそうです。インターネットで調べてびっくりしました。日本にもあることがわかったからです。Tiponamboからエルサレムのアーティチョークとたどっているうちに日本語にたどり着き、日本ではキクイモと呼ばれていることがわかりました。日本語のインターネットには、由来、食べ方、効能などなど、たくさんの情報が出ています。味はゴボウに似ていますが、食感はクワイに似ています。ジャガイモとニンジンわずかなサツマイモ以外には地下茎の野菜をみかけないバスクでは貴重な素材かもしれません。

      Topinambo
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バスク語に翻訳された「手ぶくろを買いに」

Monday, February 4th, 2008

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新美南吉の有名な童話「手ぶくろを買いに」が”Eskularruak Erostera”というタイトルでバスク語に翻訳されています。翻訳したのは1971年ビスカイア県ゲチョで生まれたUrko Labeaga(ウルコ ラベアガ)。バスクの政治活動により現在サラマンカ県の刑務所に収監されているため、英語、ドイツ語、フランスを独学で学びました。そして5年ほど前から日本語を勉強し始め、今回始めて翻訳に挑戦したのが童話「手ぶくろを買いに」です。時間的な余裕はあるというものの孤独な学習。毎日漢字を勉強したり、日本語の本を読んだり、また夜NHKの国際放送を聴きながら、こつこつ勉強を続けてきた結果です。日本で愛されているこの童話をバスクの人に知ってもらえるのは、私たちにとっても大きな喜びです。

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銀行が行う文化への貢献

Monday, January 28th, 2008

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バスクの銀行のホームページには、日本の銀行にはない項目があります。それは「チケットを買う」という項目です。
銀行がチケット販売会社の役割を担っているわけではありません。これは銀行が協賛という形で補助金を出している文化事業のチケットをインターネットで予約するための項目です。インターネットで興味のあるコンサートを見つけたら座席指定をして、各支店にあるATMのような支払機を使ってチケットを購入します。その銀行に口座がなくても購入は可能です。クラシックからフォーク、ゴスペルといったコンサートや芝居、ダンス、美術展など幅広い数多くの催しをバックアップしています。さらに銀行は辞書などの出版物にも補助金を出しています。ここに、地域に貢献するという銀行の具体的な意識が表れています。

 Kutxa
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新酒

Monday, January 21st, 2008

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日本で新酒の話題として大きく取り上げられるのは、ボジョレーヌボー。バスクではサガルドア(スペイン語でシードラ)と呼ばれるりんご酒です。今年も“txotx(チョッチュ)”という新酒の樽(たる)を開けることを知らせる掛け声をきっかけに、2007年産りんごで作られた新酒の季節が始まりました。人々はバスク各地にあるサガルドテギアと呼ばれるりんご酒醸造所兼レストランへ足を運んで新酒を楽しみます。飲み方は簡単。各自が大きな樽(たる)に開けられた穴から勢いよく飛び出すりんご酒をコップに受けて、一気に飲み干します。コップに入ったものをすぐ飲むのがおいしさを味わうコツ。ですから一気に飲める量だけコップに受けます。そして、タラのオムレツ、大きなステーキ、チーズとくるみがデザートというサガルドテギアの標準メニューを楽しみます。場所によってはトリキティシャというアコーディオンとタンバリンの演奏者が雰囲気を盛り上げます。踊って、飲んで、おしゃべりをして。寒いこの季節、サガルドテギアは家族や仲間と楽しむホットなスポットです。

             Sagardotegia

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出会いの場

Saturday, December 8th, 2007

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バスク語の本とディスク市(Durangoko Euskal Liburu eta Disko Azokak)がビスカイア県のドゥランゴで開かれています。毎年12月の5日から始まるこの市には、バスク語の本、カレンダー、ゲーム、子供向け童話、学習書などの出版物とディスクが並びます。この時期に合わせて新書や新しいディスクも発売されるので、一通り会場を巡ると最新の本とディスクがチェックできる仕組みです。また作家と直接話をしたり、アーティストのコンサートを楽しんだりと、特別なイベントも用意されています。42回を迎えたこの市は、バスクの冬の風物詩の一つで、クリスマスのプレゼントをここで揃えようというたくさんの人で賑わいます。バスクの文化との出会いの場、また、しばらく会わなかった友人や親戚とばったり出くわすこともあり、様々な意味での出会いの場になっています。バスク語の出版物やディスクを探すなら、この市は見逃せません。

Durangoko Azoka

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ピロタ (スペイン語でペロータ)

Monday, December 3rd, 2007

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バスクを代表するスポーツの一つにピロタ(スペイン語でペロータ)があります。これは、スカッシュのように壁に向かって一人または一組がボールを打ち合うもので、素手、木のラケット、またはカゴ状のラケットを使う3種類があります。中でも人気のあるのは素手(eskuzko pilota)で打ち合うもので、伝統的な競技場の長さは、少なくとも36メートルありますから、素手で打ち合うのは相当のエネルギーが必要で、体力の要るスポーツです。また一流プロの試合では、賭けのやり取りが飛び交い、一つ一つの球の動きに大きな歓声がわきます。また最近は、観客席に若者、女性の姿も増え、以前の葉巻を口に加えた“おじさん”が見るスポーツから幅が広がっていることがうかがえます。
「街道をゆく・南蛮の道」の中で司馬遼太郎は、ゲタリアで木のラケットを使ったピロタに興じている子供を見て、こう書いています。「このあたりが、バスク人の愉快なところといっていい。よく似た競技のテニスに鞍(くら)替えしたほうが、スペイン人と対抗試合もできるし、国際大会にも出られて、いわば広域性もあり、普遍性も高いのだが、しかしバスク人にしかルールのわからないピロタに固執している。」 現在ピロタはフランス南部、アメリカ大陸まで広がり国際試合も行われ、必ずしもバスク人にしかわからないスポーツではありませんが、観客を含め、マスコミのスポーツ番組、欄での盛り上がりは、バスクが一番でしょう。
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バスク語使用正常化法

Monday, November 26th, 2007

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2007年11月24日、バスク議会でバスク語を公用語とする法律が制定されて25周年を迎えました。バスク語での教育も始まりました。現在バスクの教育制度での公用語を使った教育には、四つの種類があります。Aモデルは、バスク語教科以外がすべてスペイン語、一部がバスク語でそれ以外がスペイン語のBモデル、スペイン語教科以外の教科すべてがバスクで行われるDモデル、一時的にバスクに居住する生徒のためにバスク語教科のないスペイン語だけの授業であるXモデルです。最新のデータでは、2007-2008年の幼児教育では68.8%がバスク語だけの教育を受けています。また2006年のデータでは、義務教育では52.3%がDモデルで学習しています。昔使うよう強制された言語が今も周囲にあり、強制された言語のみしか話さない話者が暮らす環境で、禁止された言語を取り戻す作業は決して簡単ではありません。さらに誤解があるのも事実です。「バスク語は実生活では使用されていない」というアメリカ人記者による記事が2007年11月6にウォールストリートジャーナルに掲載されたのは非常に残念なその例です。学校で学んだけれど家庭でバスク語を話さないという人は確かにいます。それでも多くの人や組織の力で、バスク語話者が増え、若いベルチョラリ(バスク語の即興詩人、バスク語への造詣が深くなければできない)の活躍も顕著になっています。バスク人にとってバスク語は実生活に深く結びついている言語です。そして自分が住むバスクという土地の、その土地の人たちが日常使っている言語を学びたいという気持ちから、またバスク人の温かい励ましをバネに、バスク語を学び話す日本人も決して少なくないのです。
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